出不精三日坊主しなの婚活物語

彼氏いない歴=年齢、王子様を待って出遅れたアラサー会社員が結婚を目指してがんばる記録。



※登場人物は仮名、場所や話の内容などは特定されないようフェイクを入れています


有馬くんとは、正確には小学校に上がる前からの付き合いである。


実家はそこそこのご近所さん。


私が幼稚園、彼は保育園だったので、帰宅後に遊ぶことはあったが、園が違うから一緒にいる時間は短く、どちらかというと私には幼稚園のお友達の方が記憶も仲も濃い。


たまに遊ぶ子、そんな程度だった。


すごくシャイな子で、典型的な気の弱そうな優しい男の子というイメージ。

他の子とは遊べないのに何故か私とは遊んでいた彼。

いつも私が遊びの主導権を握っていた感じだった。

もちろん呼び名もお互い下の名前。


そんな彼に、人生で初めての告白を受けたのも、また小学校へ上がる前の話だ。


気弱で私よりちっちゃくて細くて白くて頼りないクセに、私をいつも守ってくれる男の子。

自分だって虫が怖いクセに、虫が嫌いな私を自ら前に立って助けてくれていた男の子。


この年代の子どもは、女の子の方がませているが、私たちは逆だったように思う。

ある日、それは突然だった。


有『ぼくがしなちゃんを守ってあげる。ぼくのお嫁さんになってね。約束だよ。』


なんとなく好意を持たれているのはわかっていた。(この頃の方が感性鋭かったのかも


私は、幼稚園でも誰が好きとかいう話に、恋愛云々などではなく女性の先生が好きとか言っちゃう子で、バレンタインにチョコをあげなかった(自分が食べちゃった)男の子に、しなちゃんはぼくのこと好きじゃないんだと泣かれるような、好きとかよりチョコが食べたかった子ども。


今思えば、幼児とはいえお嫁さんになってなんて、どれほど欲しい言葉なことか。


でも、当時の私はそういうのを何とも思っていない鼻垂れ園児で、ただ向けられる好意にはふーんありがとうとか言って遊びに戻るような子どもだった。



小学校に上がると、色んなことが変わった。

全員、苗字に"くん"や"さん"を付けて呼ぶことを強制され、いつの間にかそれが当たり前になった1、2年生。

3年生にもなると好き勝手呼び始めるが、今更下の名前で呼ぶのも気恥ずかしく私はそれ以来ずっと有馬くん。


というか、彼はその頃には上級生にファンクラブがあるほど校内でも有名な男の子になっていた為、下手に呼ぼうものなら目をつけられるので近寄らなかったというのが正しい。


学生時代の人気者って大概面白いとかスポーツマン、女の子にしても明るい子、元気な子とかで、どちらにしても美形とかが第一条件ではなかった気がする。


彼は決して目立つことはしないし、面白いとは程遠いが、温厚な性格から常に周囲を囲まれる存在。
そこに当時超人気だったジャニーズ系と例えられるルックス、頭が良いなどもあり、保護者の間でも知られているような完璧優等生だった。


そんなこともあり、加えて小学校では同じクラスになることもなく、いつしか彼をとても遠い存在に感じるようになった。

しかし廊下ですれ違ったり、下校が重なったりすることで顔を合わせる機会そのものはそこそこあった。


私から特に話題はなかったので話しかけることはなかったが、いつも彼は声を掛けてくれた。


元気?

たわいもない会話。


そこに特別な意味などはない。
誰にでもそうするのが彼。

でも女子は大抵勘違いをする。
まあ当然だろう。


有馬くんのことが好き

そう聞く度に、ああまた1人彼の罠にかかったか、と常に遠巻きに見ていた。

数ある告白を受けることなく笑顔で蹴散らす有馬くん。

また誰々が有馬に告ったってよ、そんなのが日常茶飯事だった。



そんな中、有馬はしなが好き、なんて噂が流れ始めた高学年。
その噂は卒業まで消えることはなかった。



それまで、有馬くんと極力関わらないようにひっそりと過ごしていた私にとって、それは迷惑以外のなにものでもなかった。



男子にからかわれてキャーキャー喜んでいる女子達を心から馬鹿かと冷めた目で見ていた小学生時代。

私にとってからかわれることは何よりの屈辱で、何よりも傷付く出来事だった小学生時代。



おもひでぽろぽろのように、通学路の路地裏に書かれた相合傘。

本当に嫌で、隠れて必死に消そうとがんばった放課後。


しかしそれは消えてくれなかった。





有馬くんを恨んだ。

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2017.10.02 19:30 | 有馬くん | トラックバック(-) | コメント(0) |












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